北九州発祥とされる酒文化『角打ち』とは?
- 福岡県
- 2021年5月12日
酒好きの酒文化『角打ち』とは?
『角打ち(かくうち)』とは酒屋の店頭(その場)で飲むこと、又はそれを認めて、合わせてちょっとした『酒の肴』も販売する酒店のことで、北九州には数多く存在します。
1900年代、北九州工業地帯の工場や炭鉱、港湾等で3交代制で働く酒好きな労働者が、朝・昼・夜、いつの時間帯でも仕事帰りに『手っ取り早く酒を飲みたい』=『酒屋で酒を飲める』=『角打ち』として定着し、そこから全国に広まっていったそうです。
(諸説あります)
角打ちと立ち飲み、居酒屋との違い
最近は、お洒落なバルのような立ち飲みも多く見かけるようになりましたが、
角打ちと立ち飲みは違うの?
角打ちとは、立って飲むか、座って飲むかは問いません。あくまでも居酒屋ではなく、酒屋で飲むということ。
また、居酒屋は『飲食店(サービス業)』であり、酒屋は『販売業』であり、この点は重要で、決して酒屋に『サ−ビス』を求めてはいけません。
合わせて、あまり長居してはいけないというマナーもあるようです(ルールとまでは言わないにしても…)。
ちなみに角打ちは、北海道・東北地方では『もっきり』、関西では『立ち呑み』と言われることもあるようです。
北九州市小倉の『平尾酒店』さん
北九州市小倉にある平尾酒店さん。
こちらのお店は常連さんも多いですが、上品な感じの女将さんが気さくに声をかけてくれ、初心者にはもってこいの角打ちです。
私が訪れたときは、タイミングよく地元の常連さんにも話かけられ、北九州市民の台所と言われる『旦過(たんが)市場』のことや、お隣山口県下関の魚市場『唐戸市場』のことなど色々と教えてくださり、地元小倉の話を酒の肴に楽しいひと時を過ごせました。ありがとうございました(^o^)
平尾酒店ならではの名物おつまみ
平尾酒店さんならではの名物おつまみ、玉ねぎスライスと魚肉ソーセージに、マヨネーズと一味がたっぷりの『玉ねぎサラダ』。
お酢もかかっているので見た目よりもさっぱり頂けます。
その他、やはり九州の乾物と言えば『焼きあご』ですよね(あご=トビウオ)。
有名人も来店
ダウンタウンの松本さんとパンクブーブーの黒瀬さん(ローカル番組にて)や、『孤独のグルメ』の作者、久住昌之さんも来店しています。
ちょっとご注意
平尾酒店さんは、角打ち初心者でも気さくに受け入れてくれる感じですが、実は、全ての角打ちがそうとは限らないようです。
常連さんが多い店では、常連客のみをひいきにする・したい(言葉を選ばず言うと閉鎖的な)店もあるようで、その点は注意が必要です。
多少の下調べはした方が良いと思います。
ネットの情報で良い感じの角打ちなら、恐らく大丈夫だと思いますので、過度に恐れず、発祥の地北九州で角打ちの酒文化を楽しんでみてはいかがですか。
(マスク着用、長居はしないなど、くれぐれもコロナにはご注意ください。)
名称 | 角打ち |
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地域 | 福岡県北九州市ほか |
情報ソース | 北九州角打ち文化研究会 |
参照サイト | colocal コロカル |