青森・津軽地方で親しまれるピンク色のいなり寿司とは?
- 青森県
- 2025年5月23日
ハレの日ソウルフード
青森県弘前市を中心とする津軽地方で古くから愛されているのが、「津軽いなり寿司」や「青森いなり」とも呼ばれるピンク色のいなり寿司です。
甘辛く煮た油揚げの中には、ピンク・紅色に染まったシャリ・酢飯が詰められており、その見た目がとても鮮やか。実はこの色、刻んだ紅生姜をご飯に混ぜ込んでいるため。
さらに、酢飯にはザラメを使い、甘めの味付けが特徴となっています。
このいなり寿司のピンク色は、見た目の美しさとともに、「ハレの日」にふさわしい華やかさも兼ね備えており、運動会や花見、祝いの席などのごちそうとして地元で広く親しまれています。
家庭で手作りされるのはもちろん、スーパーでも普通に販売されているほど。
特に津軽のハレの日には欠かせないソウルフードです。
桜の名所・弘前公園とともに楽しむ津軽いなり
ちなみに、弘前市にある弘前公園は『桜の日本三大名所』の一つとしても有名です。春の桜とともに、この桜色・ピンク色のいなり寿司がピッタリ!津軽らしい風景の一つかもしれません。
ピンクのいなり寿司に込められた食文化の背景
津軽地方は、古くから米どころとして知られ、稲作が盛んでした。
かつて砂糖が貴重だった時代、ザラメを使った甘い料理は「ハレの日」のもてなしとして特別な意味を持ちました。また、紅生姜で色づけされた赤やピンクは、お祝い事にふさわしい縁起の良い色とされ、場合によっては食紅を加えることもあります。
こうした歴史と食文化が今でも受け継がれ、津軽地方ではピンク色のいなり寿司が愛されています。
名称 | いなり寿司 |
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地域 | 青森県津軽地方 |
情報ソース | 青森のうまいものたち |